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強もみはむしろ逆効果。「痛いほど効く」は思い込み

認定ロルファー™の利香です。
ロルフィングを受ける前、わたしは頻繁にマッサージに通っていました。しかも強もみでないと「ほぐれたー!」という満足感が得られない時もよくありました。

マッサージでは
 ・イタ気持ちいい!と感じるほど強く押してもらう方がいい。
 ・痛みに耐えて強く揉んでもらう方が効果を実感する。

こういう方に共通してみられるのは、そんなに強く揉んでもらっているのに一向に肩こりや筋肉の固さが改善されていないことです。足繁くマッサージに通っても効果を感じられるのはせいぜい数日ということも起こります。
強もみを受けた時、体でいったい何が起きているのか。今日は強もみがいかに体にとって悪影響となり得るのかについて、書いてみます。 

強もみされている時に起こること

 マッサージや指圧、ツボ押し、ほぐし。技術はいろいろありますが、全て体に対して外から与えられる刺激です。強もみという外部刺激を受けた時、筋肉はダメージをうけています。いわば軽い打撲傷です。
 筋肉はとても細い繊維の集合体です。その微細な繊維は、強い圧を加えられたら損傷を受けます。それが「もみかえし」とよばれる、鈍痛やだるさの正体です。

筋繊維の解剖図

 ダメージを受けた筋肉は、「こんな強い刺激がきたのでは切れてしまう。まずい。より固く強くならなくては!」と、更に固くなって回復します。
 筋肉にダメージを与えて筋繊維を太くするのが筋トレですが、それは「筋繊維を太くすることに特化した運動」です。そうではない強もみ・強押しは単なる受動的な刺激でしかなく、強すぎれば怪我と同程度のダメージをこうむってしまうのです。

固い筋肉のデメリット

 筋肉には関節を曲げたり伸ばしたりするという大きな役目があります。
 丈夫で、よく伸び縮みするゴムの束を想像してください。柔軟性があり、伸縮性に富む筋肉がいい筋肉です。基本、筋肉は収縮しかできません。(それゆえ、人為的に筋肉を伸ばすストレッチが心地よい)
 固い繊維と柔らかい繊維とでは、無論、柔らかい繊維の方がよく伸縮します。強もみを繰り返すことで固くなった筋肉は、伸びる力と縮む力の両方ともが低下します。加えて、「痛い」と感じる体の感覚も鈍くなってゆくので、更に強く押してほしくなるという負のスパイラルに突入してしまいます。

 表層の筋肉が固くなることのリスクを考えて欲しいのですが、これは深層の筋肉や内臓を自ら締め上げているようなものです。
 また、筋肉の間には神経が通っています。固い筋肉に挟まれることにより、しびれや鋭い痛みを感じたりします。

 ロルフィングの10シリーズでは最初の3回で表層の筋肉をゆるめ、その後、深層にアプローチします。
表層の筋肉が固いのをむやみに強く押しても、上記に述べたような原理で筋肉は固くなってしまいますので、強いタッチは滅多に用いません。押された箇所に痛みを感じることはあっても、翌日までひどく残るような揉み返しが生じるのは稀です。(少なくともわたしの施術の場合は、です)

まとめ

 痛いほどの強もみによる快感や、即効性は確かにあります。強く揉まないことにはどうにもならない状態もあるでしょう。しかし、「マッサージは痛いほど効く」は間違いです。強もみや強押しのマッサージを習慣的に多用するのは避けた方がいいでしょう。硬いばかりで機能的ではない筋肉は、健康的とは言い難いですから。

リラクゼーションマッサージを受ける女性のイラスト

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    ABOUT US
    Izume Rika認定ロルファー Certified Rolfer
    40代に入った途端に股関節を傷めてしまい、大学病院で手術を受けたのに杖なしでは暮らせない…そんな状況からロルフィングで普通の暮らしをとりもどしました。自らロルファーとなって2016年4月に東京で開業。小金井市で施術しています。