認定ロルファー™の利香です。
股関節や膝関節の痛みの改善を目指してロルフィングを受けにいらっしゃるクライアントさんたちがいます。
その方たちに共通しているのは「筋肉を鍛えなくちゃいけない」という強迫観念にも似た思いです。
変形性関節症で整形外科を受診すると、大抵は理学療法士によるリハビリトレーニングも受けることになります。筋肉は大事です。事実として、手術の予後を決めます。そのことを医師や理学療法士からきかされて「筋肉を落としたらいけない」「鍛えなくちゃいけない」と感じるようになるのだと思います。
だけどお話を聞いてみるとちょっと勘違いしていることもあるようなのです。
1.コンセプトの勘違い
筋力を落とさないようにすること=維持と、筋肉を鍛えること=肥大させることは違います。
一般に、リハビリ指導でのトレーニング動作では筋肉はムキムキになりません。それを不満や不安に思わなくて大丈夫です。
ボディビルダーや、筋トレが趣味ですという方々のマッチョな筋肉は、主に体の表面の・鍛えたら見栄えがする・大きな筋肉です。トレーニングで筋肉を故意に断裂させ、修復を促すというやり方で肥大させています。
整形外科のお世話になって「筋力を維持しましょう」と指導される人には、肥大させた筋肉は不要です。目的はあくまでも筋力の維持です。そもそも、加重関節に痛みがある時はやれるトレーニングのメニューも限られてきます。そこを無理してまで、太い筋肉を育てなくてはダメだと考える必要はありません。
2.動作の勘違い
維持のためのトレーニングをリハビリ室で指導してもらって、おうちでも日常的にやっている方や、テレビの情報番組などで知った筋トレを自己流でやってみたりしている方がたいへん多いのですが
・どこの筋肉を動かしているのかの意識がない
・適切な動作ができていない
ことがほとんどだったりもします。
これは誰が悪いわけでもありません。
私もおそろしいほどの運動音痴ですからよくわかりますけど、意識したことのない筋肉をいきなり意識しろ、そこを動かせと言われても難しいのですよね。
特に、先天的に関節が「正常」ではなかったり、子供の頃にうけた大怪我の経験などがあったりするとそもそも正しい動作をしたことがない。身体にそういう知識がないんです。
だから「はい、ここをこう動かしましょう!」とだけ教えてもらってもすぐにできないし、やれているのか否かも自分では感じとれないわけです。
しかしながら、「ここをこんな風に使うんだ!」とはっきりと感じることができなければ、体は変わりません。「宿題やっているのになんか筋力ついている感じがないんだよなぁ」と漠然と感じている場合は、正しく目的の筋肉を使えていない可能性があります。
こういった気づきの作業も含めて体をリニューアルしてゆく作業がロルフィングです。
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